多くの愛用者がいるサプリメントの、効果や副作用をわかりやすく解説しています。

サプリメントの効果と副作用ビタミンB群>効果・効能1

ビタミンB群の効果・効能1

一口にビタミンB群といっても、B1をはじめ全部で8種類あるので、それぞれの効果や効能を、簡潔にまとめました。

ビタミンB1

エネルギーを作り疲労を回復

穀類やめん類、いも類などに多く含まれる糖質(炭水化物)から、取り出したエネルギーを、効率的に燃焼させる効果があります。

糖質は、肺から取り入れた酸素を使って、二酸化炭素と水に分解されるときに、エネルギーができます。このとき、酸素とビタミンB1が協力することで、エネルギーを取り出しています。

これによって、筋肉の収縮や脳の働きをはじめ、生命を維持するための様々な働きを支えています。そして、食品やサプリメントから、十分なビタミンB1を摂ることで、疲労回復を早める効果があります。

神経の機能を守る

ビタミンB1は、神経細胞にも多くあり、中枢神経や末梢神経を、正常に保つ効果もあります。ビタミンB1が不足すると、すぐにイライラしたり精神が不安定になったりします。

神経細胞のエネルギー源は、糖質だけしかないので、頭脳労働が多い方は、糖質が多い甘い食べ物がおすすめです。

ビタミンB2

脂質を効率よく燃やす

ビタミンB2は、食用油や魚類に多く含まれる脂質を燃やして、効率よくエネルギーに替える効果があります。

脂質というのは、”脂”や”油”と呼ばれているものの総称で、エネルギーとして使われず余った分は、脂肪として貯えられます。ビタミンB2が不足すると、脂質が十分に燃焼されず、肥満の原因になります。

老化の進行を抑える

ビタミンB2は、体内にできた”活性酸素”を退治して、老化の進行を抑える効果(抗酸化作用)があります。

活性酸素は、体の細胞膜を酸化させて”過酸化脂質”という物質を作り、細胞の寿命を縮めてしまいます。ビタミンB2は、この過酸化脂質を分解して、正常な細胞を守る効果を持っています。

体の成長や発育を助ける

体の細胞膜や粘膜は脂質を材料にして作られ、このとき必要になるのが、ビタミンB2です。十分な量を摂ることで、細胞の再生がスムーズに行われ、健康な体を維持する効果が期待できます。

特に、子どもの成長期には不可欠で”発育のビタミン”とも呼ばれています。

パントテン酸

免疫力を高める

パントテン酸は、免疫の源である抗体を作るときに、必要なビタミンB群の1つで、病原菌やウイルスから、体を守る効果があります。

パントテン酸が不足すると、免疫力が低下していろいろな病気に、かかりやすくなります。

ストレスに備える

人間はストレスがあると、副腎から抗ストレスホルモン(コルチゾール)が分泌され、血液中の血糖値を上げ、ストレスに負けないような、仕組みになっています。

パントテン酸(ビタミンB群)は、副腎の働きをサポートして、抗ストレスホルモンの分泌を、活発にする効果があります。

皮膚を守る

パントテン酸(ビタミンB群)は、やけどによる炎症やただれを抑えたり、紫外線の炎症を防ぐ効果があります。このため、炎症予防の塗り薬や、日焼け止めのサンスクリーン剤の原料として、よく利用されています。

動脈硬化の改善

パントテン酸は、血液中の善玉コレステロールを増やし、動脈硬化を改善したり予防する効果があります。

動脈硬化は悪玉コレステロールが、血管の内壁に付着して起こる場合が多く、善玉コレステロールは、これを取り除いて血管を掃除して、血行を良くする効果をはたしています。

葉酸

悪性貧血の予防

葉酸(ビタミンB群)は、ビタミンB12と共に、悪性貧血(巨赤芽球性貧血)を防ぐ効果があります。酸素の運び役である赤血球は、鉄を材料にして作られ、鉄の不足による一般的な貧血は、”鉄欠乏症貧血”と呼ばれています。

一方、葉酸やビタミンB12が不足すると、通常よりも大きな赤血球が出来てしまい、酸素を運ぶ能力が低下して、貧血が起こります。

動脈硬化や心臓病の予防

血液中に、”ホモシステイン”と呼ばれるアミノ酸が多くなると、血管や心臓の病気の原因になります。

葉酸は、ビタミンB6やB12と同時に働き、ホモシステインを無害なアミノ酸に変えるため、動脈硬化や心臓病を予防する効果があります。

細胞の再生をサポート

葉酸は、遺伝子情報が書き込まれた、DNAの成分である”核酸”の合成を助けています。これによって、細胞の再生を活発にする効果があります。特に、細胞分裂が盛んな胎児や子どもには、とても大切なビタミンといえます。

また、胃や腸、口、鼻などの粘膜も、同じように細胞分裂が盛んなので、葉酸を十分に摂ることで、粘膜に関する病気を防ぐ効果もあります。

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