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サプリメントの効果と副作用ビタミンA>過剰摂取による副作用

ビタミンAの過剰摂取による副作用

ビタミンA副作用で気をつける点は、緑黄色野菜に含まれるβカロテンと、動物性食品に含まれるレチノールでは、違いがあるということです。
(両方とも、ビタミンAとして体内に吸収されます。)

それぞれの副作用の注意点は、次のようになっています。

βカロテン

ビタミンAが緑黄色野菜に含まれているときは、ビタミンAが2つ結合した状態になっていて、これをβカロテンと呼んでいます。消化されるときに、βカロテンがビタミンAに分解されて、腸から吸収されます。

βカロテンは、ビタミンAに変化する割合が少なく吸収率も低く、吸収の速度もゆるやかなので、過剰摂取しても、副作用のリスクは小さいのです。

また、体に必要な分だけがビタミンAとして吸収され、余りは尿から排出される傾向があります。このことも、副作用のリスクを小さくしています。

ビタミンAの摂取量の上限は、成人で1日あたり3000μgREで、これ以下であれば、副作用はほとんど起きないとされています。

3000μgREのビタミンA(βカロテン)を、ゆでたにんじんに換算すると、約40g(にんじん1/2〜1/3本程度)になります。しかし、にんじんを1日に2〜3本丸ごと食べたとしても全て吸収されず、副作用が起こることはほとんどありません。

たとえ起こったとしても、足の裏や手のひらが黄色くなる程度で、重い症状になることはありません。

このようにβカロテンは、過剰摂取しても吸収率の低さや、体からの排出があるため、副作用が少ない安全なビタミンAといえます。

レチノール

一方、レチノールは、過剰摂取に気をつけないと、副作用が起こる可能性が高くなっています。

レチノールは、動物性食品に多く含まれるビタミンAです。特に多い食品には、豚レバー、鶏レバー、うなぎの蒲焼き、あんこうの肝、銀だらなどがあります

レチノールはβカロテンのように消化によって、分解する必要がなく、吸収率が高い性質があります。

また、腸で吸収されたレチノールの大部分は、直接、肝臓に運ばれ貯えられる性質もあります。つまり、吸収率や排出の仕組みが、βカロテンとはかなり違うわけです。

このため、レチノールを継続して過剰摂取すると、様々な副作用が起こります。

具体的な、副作用の症状には、次のものがあります。
  ・吐き気、嘔吐(おうと)、下痢、目まい
  ・手足の痛み
  ・激しい頭痛(後頭部の痛みが多い)
  ・けん怠感、不眠、食欲不振、脱毛

このような症状が起こったときは、すぐに摂取量を減らしたり、摂取をやめれば、副作用は徐々になくなります。

なお、妊娠中にレチノールを多く摂りすぎると、赤ちゃんに悪影響がでて、奇形で生まれるケースが多いようです。

ただ、緑黄色野菜に含まれるβカロテンは、このような副作用はほとんどありません。妊娠中は、動物性食品を減らして、野菜中心の食事にするのがよいでしょう。

詳細については、副作用|妊婦の場合をご覧ください。

他のサプリメントや薬との関係

複数のサプリメントを一緒に摂るときは、それぞれの摂取量の目安を守れば、副作用が起こることは、ほとんどありません。これは、ビタミンAの場合でも同じです。

また、病気の治療のために、薬を服用しているときに、サプリメントでビタミンAを同時に摂取した場合も、副作用が起きたという報告はありません。

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