多くの愛用者がいる鉄のサプリメントの、効果や副作用をわかりやすく解説しています。

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鉄とは

数あるミネラルの中でも、はよく知られている栄養素の一つです。

鉄は、血液中の赤血球(主にヘモグロビン)の材料になっていて、肺から取り入れた酸素を、体全体の細胞に送り届けています。また、細胞でできた二酸化炭素を、肺に運搬する働きもしています。

もし鉄分が不足すると、正常な赤血球が減って貧血が起き、体が酸欠状態になります。男性の貧血の割合は、多くありません。しかし、女性は、体の仕組みや生理によって、貧血が起こることが多く、悩んでいる方も多いと思います。

貧血に深い関わりがある鉄は、その働きや効果、吸収率の違いによって、次のように区別されています。

働きや効果で区別すると

機能鉄

これは、赤血球のヘモグロビンの材料になっていて、体内の鉄の約60%を占めています。酸素や二酸化炭素を運ぶ働きをしているので、機能鉄と呼ばれています。

また、筋肉の中には”ミオグロビン”があり、筋肉に酸素を貯える働きをしています。これも機能鉄の仲間で、その割合は約10%ほどです。

筋肉を動かすには、必ずエネルギーを作り出す酸素が必要で、ミオグロビンによって、体をスムーズに動かすことができるのです。

貯蔵鉄

肝臓や骨ずい、脾臓(ひぞう)などにある鉄のことで、割合は20〜25%です。名前からも想像できるように、体に貯えられています。

偏った食事や、無理なダイエット、生理などによって、機能鉄が不足したときに、血液に溶け出して不足分を補う役割りをしています。いわば、予備の鉄といってもよいでしょう。

このため、一時的に鉄が不足しても、すぐに貧血の症状が現れることはありません。不足した状態が長く続いて、貯蔵鉄のストックがかなり少なくなったときに、初めて貧血の症状が現れてきます。

つまり、多少の貧血であっても、自覚症状がほとんどないので、気付きにくいのです。

ある調査では、日本の女性の約1/3は、この貯蔵鉄が常に不足している、”潜在的鉄欠乏症”の人が多い、という結果がでています。

組織鉄

髪の毛や爪、皮膚などの成分の一部になっている鉄で、割合は全体の5〜10%ほどです。

貯蔵鉄が、極端に少なくなるとその影響で、髪のうるおいが無くなったり、肌荒れや爪が割れることもあります。

吸収率で区別すると

ヘム鉄

肉類や魚類などの動物性食品に含まれ、下記の非ヘム鉄よりも、体への吸収率が高くなっています。

食品によっても違いはありますが、だいたい食品に含まれる鉄の、約20%ぐらいが吸収されます。手軽に不足を解消するには、動物性食品がおすすめです。

非ヘム鉄

野菜や、豆類などの植物性食品に、含まれるのが非ヘム鉄です。吸収率は約8〜10%ほどしかなく、植物性食品だけから鉄を摂るのは、少し無理があります。

ただ、ビタミンCやたんぱく質が多い食品と、一緒に食べると吸収率が約5〜10%アップします。

*このように、鉄の吸収率は高くても20%ほどで、他の栄養素と比べると、かなり低めです。魚が苦手な人や、カロリーとコレステロールを気にして、肉を控えている人は、サプリメントを上手に利用するとよいでしょう。

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