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サプリメントの効果と副作用ビタミンD>不足による欠乏症

ビタミンDの不足による欠乏症

ビタミンDが、長期間、不足した場合は、くる病、骨粗しょう症、骨軟化症などの欠乏症が、起こりやすくなります。

また、ビタミンDの不足によって、カルシウムが血管に沈着することが多くなり、動脈硬化の原因になる場合もあります。

ビタミンDは、腸で吸収されると、肝臓と腎臓に運ばれ、このとき酵素の働きによって、”活性型ビタミンD”に変化します。この活性型になって、はじめてビタミンDが効果を発揮します。

このため、肝臓や腎臓の病気にかかっているときは、たとえ、ビタミンDを食品やサプリメントで十分摂取しても、本来の効果を発揮できません。つまり、ビタミンDが不足したのと、同じ状態になるのです。

くる病

ビタミンDの不足による、代表的な欠乏症は”くる病”です。この病気は、主に乳幼児がかかる病気で、足の骨や肋骨(ろっこつ)、頭蓋骨、胸骨などが大きく変形したり、湾曲したりします。

くる病は、命に関わることはありませんが、骨の変形によって、まともに歩いたり、立ち上がることが難しくなります。

ビタミンDの不足が長期的に続き、症状が進行すると、筋肉やじん帯のハリが無くなり、手足を動かせないだけでなく、座っていることもできなくなります。

骨軟化症

成人になって、ビタミンDの不足が続くと、骨がもろく軟らかくなる”骨軟化症”になるリスクがあります。

特に、腎臓病で透析を受けている方や、肝臓の重い病気にかかっている場合は、摂取したビタミンDを、活性型に変えることができません。このため、食事やサプリメントで摂取しても、不足を補うことができなくなります。

骨軟化症は、体中の骨が変形して、最後は脊髄(せきずい)も湾曲して、まともに立つことができなくなるので、”大人のくる病”とも呼ばれています。

この病気の治療には、ビタミンDの不足を補うため、活性型ビタミンD剤という医薬品が利用されています。

骨粗しょう症

ビタミンDは、腸でのカルシウムの吸収や、骨にカルシウムが沈着するのを助ける効果があります。

それで、ビタミンDが不足すると、体内では、カルシウムが不足したのと同じ状態になり、骨粗しょう症の原因になることがあります。

骨粗しょう症は、高齢者になるほど多くなり、運動不足、ビタミンDやカルシウムの不足が主な原因です。

また、閉経後の女性は、女性ホルモンの1つであるエストロゲンが、急激に減少して、それが原因で骨の形成が上手く行われず、骨粗しょう症が起こるケースがあります。