多くの愛用者がいるセントジョーンズワートのサプリメントの、効果や副作用をわかりやすく解説。

サプリメントの効果と副作用セントジョーンズワート>うつ

セントジョーンズワート|うつ

神経伝達物質

私達が物を考えたり、行動するときは、脳内の神経伝達物質がうまく分泌されることが必要で、セントジョーンズワートは、この分泌量を増やす効果があります。

うつ”に関わる神経伝達物質には、ノルアドレナリンとセロトニンがあります。この2の物質の分泌量が減ってしまうと、”うつ”が起こります。
セントジョーンズワートは、特にセロトニンとの関わりがあります。

<うつに関連する神経伝達物質>
セロトニン ノルアドレナリン
働き 興奮や不安を調整して、
精神を安定させる
やる気や好奇心、
意欲を高める
分泌量が多いと そう病、不安症 そう病、不安症
分泌量が少ないと うつ うつ

*そう病とは、
精神が興奮状態になり、意味不明な言動をしたり、ハイな状態が続く精神症

上の表のように、脳内のノルアドレナリンとセロトニンの分泌量が多くなると、神経が興奮してそう病や不安症が起こります。
その逆に、分泌量が減ってしまうと、”うつ”が起こります。

”うつ”になった場合に、セントジョーンズワートをサプリメントやハーブティーで摂ると、セロトニンの分泌量を増やして、”うつ”を改善することが知られています。

セントジョーンズワート自体には、いくつかの成分が含まれていて、その中の「ヒペルフォリン」と「ヒペリシン」という成分が、セロトニンの分泌量を増やすと考えられています。

人工的に合成された、抗うつ剤もこれと同じような効果がありますが、副作用のリスクがあるため、ヨーロッパではセントジョーンズワートの使用例が、かなり多くなっています。

神経伝達の仕組み

人間の神経細胞は、一見すると一本のロープのようにつながって見えますが、実は、全て一つの独立した神経細胞から成り立っています。

一つ一つの神経細胞から伸びているシナプス同士が、ほんのわずかな”すきま”を作っています。

そのすきまに、神経伝達物質を分泌させて、外部からの刺激を、じゅずつなぎのように順番に、神経細胞に伝えています。

例えば、下図のように左からシナプスの先端に、刺激が送られてくると、セロトニンが分泌(放出)され、反対側のシナプスにある受容体で受取られます。これを繰り返すことで、脳内に刺激が伝わるのです。

うつと神経伝達|セントジョーンズワート

もし、セロトニンの分泌量が少ないと、となりの神経細胞にしっかり刺激が伝わらなくなります。その状態が続くと、”うつ”になります。

ちょうどコンセントが接触不良で、家電製品が正常に作動しないのと同じことが、脳の中で起きてしまうのです。

セントジョーンズワートの他にも、神経伝達物質(セロトニン)の分泌を増やすサプリメントもありますが、セントジョーンズワートが、”うつ”を治療するのに、効果が高いことが臨床研究で、確かめられています。